木々と苔に囲まれた奥秩父 和名倉山~雁坂峠を縦走 2日目

 

5/24

 

埼玉の屋根奥秩父、和名倉山~雁坂峠を縦走してきました、の2日目です。

 

2日目は将監小屋から雁坂峠へ。

標高2000mを超す稜線歩き、奥秩父のより深いところへ。

 

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 ルート:将監小屋→唐松尾山笠取山→水晶山→雁坂峠→R140出会いの丘(CT9:50)

 

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6時、昨日とは打って変わって気持ちいい青空の下スタート。

結局テント泊は5パーティーでした。

みなさん出発が早く、僕は後ろから2番目。

(06:05)

 

 

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標高差100mを往復するのは腰が引けました

まずは唐松尾山へ登り。

和名倉山からの稜線と変わらずトラバースしながらゆっくり標高を上げていきます。

途中、西御殿岩という展望のいいらしい岩峰への分かれ道がありましたが、この日の行程がCT9:50と思うと寄り道する気にならず。。

ただ、この後埼玉県側の展望が開けるようになるのはだいぶ先(雁峠)、和名倉山を見たい人はぜひ寄るべきだと思います。

(06:29)

 

 

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樹林帯の登りですが、樹間からは富士山!

この景色を見られただけでうきうきしちゃいます(笑)

(06:58)

 

 

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本日最初のピーク、唐松尾山2109mに到着。

ピークは正確には主稜線の埼玉側にあるようでした。

相変わらず樹林帯で展望がないピークです。

(07:11)

 

 

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これから歩く西側の山々 水晶山(中央右) 国師ケ岳(左)

が、ちょっと歩くと岩稜ちっくになり、遠くが見渡せました。

最終ピークの水晶山はまだまだ先で、縦走するときの気分を味わい。

遠くに見えて意外とすんなり歩けちゃう、人間の足。

(07:19)

 

 

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岩稜が目立つところにはシャクナゲの群落!

今回一番の咲きっぷりでした。

白い小さな花はネットでさらっと調べてみましたがなんでしょう…?

そもそも標高2000m弱では高山植物なのかどうかも?

(追記:白い花はミヤマカタバミのようです?)

(08:01)

 

 

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トラバース気味に下って、もう一度主稜線に乗り上げると笠取山

このあたりもシャクナゲの株が多く。

笠取山と言えば整った形のイメージでしたので、東側の連なった山体が意外でした。

火山じゃないですし、綺麗に円錐な山にはならないでしょうねえ。

(08:37)

 

 

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笠取山と言えば、なアングル

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隣にはロープウェイのギヤ?も転がってました

笠取山西側の急坂を降りると、これですよ!な笠取山が。

坂は見た目通りとても急、真っすぐ上り下りはとてもできないくらいでした。

 

降り切った所にはエンジン?が転がっていて、林業の遺産が。

ただ、これより西側の稜線ではワイヤー類もまったく見なくなりました。

(09:15)

 

 

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笠取山の隣にある小さい丘は小さな分水嶺

荒川、多摩川富士川分水嶺です。

が、どこも源流はここではなく、ただ境になっているだけです。

ちなみに多摩川の源流はさっきまで居た笠取山、ここから広義の奥多摩からも離れ、純粋に奥秩父エリアに。

(09:21)

 

 

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雁峠避難小屋

雁峠へ。

道標が東京都水道局のものから埼玉県のものに変わりました。

雁峠避難小屋、まさか入れるのかと思ったらさすがに立入禁止でした(笑)

近くには笠取小屋もありますし、あまり避難小屋の存在意義はなさそうです。

(09:31)

 

 

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和名倉山(左) 笠取山(右)

雁峠の西斜面は山火事の名残らしく開けた笹原。

ここでようやく埼玉側の展望が得られました!

和名倉山ののっぺり感…

(09:34)

 

 

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つばくらやま

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雁峠から燕山へ登ると、針葉樹林と立ち枯れた林のミックスな稜線に。

燕山以西の稜線はアップダウンが緩めで展望が良いので、快適な縦走でした。
(10:16)

 

 

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南アルプス

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中央の稜線は多摩川富士川分水嶺

視界はちょっとずつ風が出てきたせいか良くなったような?

おかげで南アルプスは割とくっきり見れました。

…今年も南アルプス南部の小屋は営業しないようで、いつになったら行けることやら。。

(10:25)

 

 

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立ち枯れ林で気になったのですが、幼木が全然育っておらず。

このあたりの稜線は今後100年単位では大菩薩嶺あたりのような笹原になるのかもしれません?

写真のような針葉樹の子どもはこの一株しか見なかったような?

生きてるうちに笹原になることはないと思うので、考えたところで、ですが(笑)

(10:33)

 

 

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これいさん

古礼山に到着。

燕山からゆるーく標高を上げてのピークなので相変わらず快適な縦走でした。

今回の山行では古礼山周辺が一番展望よく。

(10:43)

 

 

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古礼山を過ぎると稜線は北へ。

で、途端に針葉樹の密林に。

ギャップがすごくてこれはこれで飽きません。

(10:57)

 

 

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標高2070mくらいまで標高を下げてから今度はしっかり登って、今回の山行最高峰の水晶山に到着!

そして今回のルートではここが最終のピークです、あとは下るだけ!

ちなみに水晶山は展望なし。

(11:19)

 

 

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小屋は英語でHut、ドイツ語でHütteだそうです

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小屋へのトラバース道分岐を過ぎると雁坂峠に広がる笹原!

これだけまとまって広がる笹原は東仙波以来、久々です。

この笹原、バックカントリーできるのかネットで調べても記録は出てきませんでした、このあたりでは積雪が足りないんでしょう。

 

ちなみに雁坂トンネルはトラバース道分岐よりやや東側で交差しているようです。

地下800mにトラックや車が通りすぎていると思うとすごいことのような。

(11:38)

 

 

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雁坂峠で最後の富士山を拝みながら大休憩。

さて埼玉に下りましょう!

…笹原からすぐに樹林帯へ(笑)

(12:15)

 

 

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小屋番さんはいませんでした

雁坂峠から少し下ると雁坂小屋へ。

少しと言っても下りで10分ほど、もし小屋に泊まってちょっと稜線へ…とはならなそうな距離でした。

(12:26)

 

 

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雁坂小屋と言ったらこのトイレ!

登山道が元R140で、それが便所内を通ってたんだから驚きです。

もちろん100円払って用を足しました!

(12:32)

 

 

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下山は黒岩ルートで。

突出ルートは途中土砂崩れで通行止めだそうで。

 

この黒岩ルート、標高1800mくらいまでは全然下る気配がなく。

気分が下山モードになってしまうと下らなさ過ぎてやきもき。

(12:52)

 

 

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唐松尾山(左) 燕山(右)

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雁坂嶺方面

黒岩ルート唯一の展望地、黒岩展望台に寄り道。

今日歩いてきた稜線を一望…とまではいきませんが、今日のまとめ、って感じの展望でした。

見渡す限り森だらけ。

(12:59)

 

 

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これは惜しそうです

途中の道標には「直下水晶…」との張り板が。

直下の水晶沢では水晶が採れるんでしょう。

歩いている間にちらほら白い石を見てましたが、石灰岩らしきものはあるものの白くて結晶になってる石はほとんど見当たらず。

…採りませんよ(笑)

(13:37)

 

 

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黒岩ルートは延々とトラバースしながら標高をゆるゆる下げて。

標高1700mくらいからは広葉樹林になりますが、登山道の標高を下げるペースはとてもゆっくり。

小屋の人が書いたのであろう看板を楽しみに下ります。

(14:14)

 

 

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標高1400mちょっとのあせみ峠からは急に標高を下げて、1150mくらいで林道に到着。

林道は小屋の方が使ってるのかと思いきや、車は走れなさそうな荒れ具合でした。
林道下部は整備が入っていたのでいずれは通れるように…?

(14:42)

 

 

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R140に合流し、出会いの丘に到着、無事下山!

あとは自転車で下るだけ。

なんと出会いの丘からは和名倉山が!下から見ても相変わらずのっぺり。

(15:09)

 

 

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秩父湖沿いを走って。

ありがたいことに湖畔の道はアップダウンがほとんどなく。

r278に入って少し登りますが、ほぼ全線下りと言ってもいいくらいです。

しかし5月は山歩きの自転車回送だけで40kmくらいクロスバイクに乗ってることに…。

(15:34)

 

帰りは久々の大滝温泉に寄って。

 

 

秩父主脈、思いのほかとても楽しく歩けました。

展望が割とあるのはあるんですが、富士山が良く見えるというのは景色に華があって。

ちらっと見える富士山を追いながらの縦走でした。

 

また、稜線の登山道も傾斜が緩めに作られているのでサクサク歩けて。

谷川連峰ではピーク毎に上り下りがハードで地形に律儀に沿って歩かなければならないので、奥秩父の快速っぷりは気持ちよかったです。

和名倉山への登りがハードなのと、雁坂峠からの下りは冗長だと思ってしまうんですが、稜線に登ってしまえば楽しい歩きができると思います。

それではまたー!

 

山行時間…8:10

歩行距離…21.50km

消費カロリー…2756kcal

獲得標高…↑1174m ↓1872m

 

自転車走行距離…12.82km

自転車獲得標高…↑11m ↓493m